保険のプロは医療保険に入らない?プロが判断している基準を解説!

え、保険のプロって生命保険に入ってないの?何で?保険の仕事してるのに?
ちょ、落ち着けって。全員入ってないわけじゃなくて、中には入らない人もいるって事。今回は保険のプロはどんな判断をして入る、入らないを決めてるのか、プロの判断している基準は何処にあるのか分かりやすく解説します。それと、今後医療保険は必要になる理由を述べたいと思います。

 

保険のプロとは?

生命保険に入らない保険のプロは何種類かに分類されますので今回の記事では以下に該当する人を指しています。

・保険会社の社員

・保険会社から委託をうけている販売社員(ジブラルタ生命などの外資系生保マン)

・保険会社から許可をうけて保険の販売して手数料を得ている保険代理店の店主(社長)ならびに募集人(従業員)

・FP(ファイナンシャルプランナー)保険の仕事に従事している、または過去に従事していた

いずれも保険業界に熟知した人たちであることが分かります。ではなぜ、これらの保険のプロは医療保険に加入しないのでしょうか?

保険のプロが医療保険に加入しない2つの理由

日本は公的医療制度が充実している

国民皆保険制度

日本の国民は健康保険を支払う事で誰もが保険証1枚で医療機関を利用することができます。病気やケガで病院に入院・通院をしたとき、健康保険が適用になれば実質の保険診療費の負担は3割までです。残りの7割は健康保険料から支払われます。

※日本に住む私たちは当たり前と思っていますが、海外では健康保険制度そのものがない国もあります。海外旅行先で病気やケガで病院を利用したとき、とんでもない治療費を請求されたという話はテレビでも見たこと聞いたことがあると思います。

高額療養費制度

公的医療保険での自己負担については、医療機関や薬局の窓口で支払った額が一定額を超えた場合、高額療養費制度が適用されます。高額療養費制度では所得に応じて自己負担の限度額が定められており、月額報酬額が83万円の区分でも252,600円+(総医療費※1-842,000円)×1%となります。また「多数該当」といい高額療養費として払い戻しを受けた月が1年間に3月以上あったときは、4月目から自己負担限度額がさらに引き下げられます。

【平成27年1月診療分から】

 所得区分  自己負担限度額
①区分ア
(標準報酬月額83万円以上の方)
(報酬月額81万円以上の方)
 252,600円+(総医療費※1-842,000円)×1%  140,100円
②区分イ
(標準報酬月額53万~79万円の方)
(報酬月額51万5千円以上~81万円未満の方)
 167,400円+(総医療費-558,000円)×1%  93,000円
③区分ウ
(標準報酬月額28万~50万円の方)
(報酬月額27万円以上~51万5千円未満の方)
80,100円+(総医療費-267,000円)×1% 44,400円
④区分エ
(標準報酬月額26万円以下の方)
(報酬月額27万円未満の方)
 57,600円  44,400円
⑤区分オ(低所得者)
(被保険者が市区町村民税の非課税者等)
 35,400円  24,600円

出典 全国健康保険協会

※保険料は後から払い戻されます。事前に高額になる場合は申請も可能です。70歳未満の方の区分で説明しています。詳しくは、全国健康保険協会のHPをご覧ください。

後期高齢者医療制度

75歳以上の方が対象で、現役並みの所得がある方は3割負担、それ以外は1割負担となる老人保険制度に代わるものとして平成20年4月から始まりました。後期高齢者だけの独立した医療制度になるので申請が必要となります。※65歳から74歳以下でも障害などによって対象となります。

ちなみに、日本の公的医療費の負担は圧倒的に後期高齢者医療給付が一位で全体の約33.6%を占めています。総額は14兆1731億円と2位の国民健康保険の9兆5404億円と大差です。(2016年度)

費用対効果がない?

病気になったとき、どれくらいの医療費や負担金が掛かるか計算をしてみましょう。

条件

入院をした人の年収は400万円

入院日数は30日で治療費は高額療養費制度を適用した

差額ベット代は一日あたり約6,000円で病院食は一食あたり460円

収入が400万円の人の限度額約80,000円+{病院の差額ベット代6,000円×30日}+{病院食×3食460円×30日}=約273,800円

※この他にも売店で購入したときの雑貨や家族がお見舞いにくるときの交通費などが発生しています。

一方、今度は医療保険の保険料を計算してみましょう。

メットライフ生命保険株式会社の医療保険で計算をしてみます。

40歳男性

入院日数 60日型

入院日額 5,000円

払込期間 60歳

先進医療給付特約付帯

この場合の年間保険料は41,500円です。(2019年8月現在)商品名(新終身医療保険フレキシィS)

上記の条件の場合、仮に手術をしているのであれば、入院日数30×5,000円+手術給付金100,000円=250,000円が給付されます。

平成29年の厚生労働省の「患者調査」によると、推計患者数は13,126千人。平成29年の平均入院日数は30.6日です。人口あたりで割ると、126,706千÷13,126千人=9.65人に一人が入院をしている事になります。つまり約10年に一回は入院を経験するという事になります。※厚生労働省 平成29年「患者調査の概要」

このような条件のもと比較をしたとき、一回の病気で掛かる費用の合計は公的医療制度を活用するとそんなに高額にはならないこと、また、確率で見たとき10年に一度の病気に備えるために10年分の保険料415,000円を支払う事を考えれば医療保険の費用対効果について考えた結果、不要論が出てきてもなるほどと納得できる部分もありますね。

でも、本当に医療保険は不要なのでしょうか?医療保険が不要に関しての理由は概ね上記で理解できたと思います。しかしながら、今回は医療保険が今後必要になる理由について述べたいと思います。

医療保険は本当に不要なのか?

保険を検討するときに考えなければいけないことは、大きく2つ。

①自身の健康に対する不安、家庭の状況など「内側」に備える。

②医療機関や社会状況の変化による「外側」に備える

①は食生活の見直しや運動をしたり、将来を見据え計画的な行動をするなどして改善や予防ができるかも知れません。しかし、②は私たちがコントロールできません。この②に対して「外側」の備えを医療保険が担っているのです。

健康保険や高額療養費制度の自己負担額が増える

平成29年8月、高額療養費制度の見直しにより現役並み(年収約370万円以上)の所得がある70歳以上の方の自己負担額、負担割合が変更になりました。高齢者の医療費が膨大になっているからです。これから、ますます後期高齢者制度の適用になる高齢者が増えることから社会保障費をどのように確保するのでしょうか。自己負担額が今後も3割負担のままで維持できるとは思えません。老後2,000万円問題で話題になりましたが、政府が自助努力を促したことからも、今後社会保障費の負担が増えるのは確実です。

先進医療給付特約は必要

先進医療とは、厚生労働省が認める最新の医療技術の事で、有名な治療だと陽子線治療や重粒子線治療が挙げられます。しかしながら現在は保険診療の対象とならないので治療を希望したとき技術料は全額自己負担です。高額療養費制度も使えません。平成28年厚生労働省のデータによると、先進医療の半数が白内障治療のための「多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術」など身近に起こりうる病気である事が分かります。これらの技術料を1,000~2,000(保険会社で異なります)万円支払ってくれるのが先進医療給付特約です。

医療保険やがん保険に付帯することができます。保険料も数十円~数百円程度です。しかし、この特約、現在どの保険会社でも単体では加入できません。この先進医療給付特約だけ欲しくて加入する方も実際にいます。

医療保険は今後値上がりする可能性がある

薬を一粒飲めば病気にはもう掛からない!そんな時代が来るかも知れません。しかしながら、人生100年時代と言われるように、寿命が延びる=病気やケガをする確率が多くなるということです。実際に平成30年4年より医療保険が値上がりになりました。今後も将来の寿命の増加や、病気やケガなどのリスクが増える事を予測し保険会社は商品を開発しています。保険料が高くなった分保障が厚くなれば良いのですが、ますますリスクは細分化され、保障に関しても今まで通りの保障が確保できるか分かりません。これから新しく開発される商品が今よりもより良い商品となるとは限らないのです。

まとめると

保険のプロは合理的な判断のもと選択をしています。だけど、それが今現在に対してで、将来、社会の仕組みが変化したときの予測を外して考えているのであれば改めなければならないと思います。

こんな人におすすめ
  • 将来の社会の変化にも備えたい
  • 先進医療に備えたい
  • 貯蓄で万が一に備えるのは苦手
こんな人は不要
  • 保険は損得で費用対効果を重視したい
  • お金がたくさんあって自己資金で対応できる
きちんとした根拠の上で判断できたのであれば、それは良い選択!
社会の変化にも備えなきゃいけないから大変だね

 

 

 

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